2022年春のインターン終了によせて
約一か月半の現地活動が終り、インターン生達が宮古から巣立っていった。
日々旅が一か月以上の長期インターンを受け入れるのは今回で6回目。
毎回、企業として多くの学びがある。
私も学生の考え方や感性は意識して吸収するようにしている。
「「若い人が頑張っているのっていいな」と感じてしまう自分は年を取ったな」としみじみ思ったりもする。
私がインターン生に期待することはいつも次の3点。
1 「仕事をするということ」を前向きに捉えられるようになって欲しい。
2 宮古を「アナザースカイ」にして欲しい。
3 宮古の人や旅人とたくさん話して自分自身を深堀して欲しい。
期待通りにいかないこともあるし、期待を超えることもある。
「何者かになろう。ならないといけない」と思っている。だけど、本当は自分に自信がなくてよく落ち込む。
そんな若い人達にどういうスタンスで接すればいいのだろう、と社内で悩んだりもする。
「あなたが描いていた理想とは違う、目の前の(しばしばクソみたいな)現実を肯定的に受けいれることが大人になるっていうことなのだ」なんて、「大人マウント」みたいなことを言っちゃうべきなのだろうか。
「大学に帰ってから「宮古は楽しかったな。宮古に戻りたいな」と思い出すような、ぬるい大学生活を送らないでください。ここでの生活よりも泣いたり笑ったりして下さい。皆さんの主戦場は大学です。大学に戻って宮古を忘れてください」
と巣立つ直前の学生達に言い続けてきた。
これは私の好きな小説、伊坂幸太郎『砂漠』に出てくる台詞をアレンジしたもの。
オリジナルは以下の通り。
「学生時代を思い出して、懐かしがるのは構わないが、あの時は良かったな、オアシスだったな、と逃げるようなことは絶対に考えるな。そういう人生を送るなよ」
この台詞はその通りだと思う。
だけど、「何かあったらいつでも宮古に逃げてくればいい」なんていう台詞を抑えることができないほど、今回も宮古の経営者達はインターン生に感情移入していた。
大学に入るときも、社会に出るときも、正解を選ぶことはできない。
できるのは「選んだ道を正解にする」努力だけだ。
この地域が若い人達の努力を支えられる役割を担えればいいなと思う。
さてさて、私が日々旅でインターン生の受け入れに直接に携わるのは今年の夏で最後。
次回も私達と一緒に成長してくれる人達とよいご縁があれば嬉しく思う。
(株)日々旅
代表取締役 加藤 洋一郎
∴県外からきた学生達は全員、手指の消毒やマスクの着用はもちろん、宮古での隔離期間・その後のPCR検査の実施などコロナ対策をした上で活動しました。