東日本大震災12年に寄せて。
東日本大震災から12年が経過した。
「あの日」とこれまで積み重ねてきた月日を思う。
12年。
二度と繰り返したくない。でも、とても大切な時間になった。
忘れられない光景がある。
震災直後のこと。
瓦礫の下から発見された遺体を回収しに警察車両がやってくるとき。
雪が降るなか、捜索の手を休め、遺体を運ぶ警察車両に向かって一斉に手を合わせる人々。
亡くなった方の安らかな眠りを祈る、束の間の時間が止まったような静寂。
あのときみたいに、今日だけは静かに「あの日」に思いを馳せてみる。
やはり、今でも心のどこかには「あの日」がある。きっとそれはこれからも変わらない。
「それでも、まだ頑張れるだろうか?」
「それでも、まだやりたいことはあるだろうか?」
そんな問いを自分に投げかける。
はっきりと「イエス」と言えることを確かめる。
希望があることを確かめる。
今日が終れば、春が来る。
当たり前だけど、
これからも生きようと思う。
どうか、亡くなられた方々が安らかにおられますように。
㈱日々旅代表取締役
加藤 洋一郎
